大阪公立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第054回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le6\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{6}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第2問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(17点)

1から12までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを6より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(5点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(5点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(7点)


第3問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=7,\ a_{n+2}=7a_{n+1}-6a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第4問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=36\\) の内部の点 \(Q(3,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-6|=2|z+6|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 データの変換と分散(16点)

5個のデータは \(4,5,6,7,8\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。

(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(4点)

(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(4点)

(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<6\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log6+1}{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(6-\lfloor6/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{1}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{1}{2},\quad\text{独立である}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=6(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(6\) なので \(a_{n+1}-a_n=6^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{6^n-1}{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(6-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{6(6^n-1)-5n}{25}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=6a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-6a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=3\) を円の式に代入する。\\(y^2=27\\)。

\[ \boxed{(3,\pm 3\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-3m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{36m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{36-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=6\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le6/2\)。面積の2乗は \(d^2(36-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(36-s)\) は \(0\le s\le36/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=9\sqrt{3},\quad x=3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-6)^2+y^2=4((x+6)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+10)^2+y^2=64} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(30/3\)、半径は \(24/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=18\ (z=-18),\quad\min|z|=2\ (z=-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-6w|=2|1+6w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{18})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{4}{81}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 データの変換と分散

(1)

平均は中央の \(6\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。

\[ \boxed{\bar x=6,\quad V_x=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。

\[ \boxed{\bar y=15,\quad V_y=8} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。

\[ \boxed{r=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。