大阪公立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第031回
この回のテストポイント
- 第1問:三角関数の積分漸化式
- 第2問:整数を選ぶ確率と条件付き確率
- 第3問:部分分数分解と有限和の評価
- 第4問:等周条件と三角形の面積
- 第5問:1の累乗根と積・距離の和
- 第6問:データの変換と分散
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{64}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{65}\) を求めなさい。(7点)
第2問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(17点)
1から64までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを32より大きい数が出る事象とする。
(1)P(A),P(B)を求めなさい。(5点)
(2)P(A∩B)を求めなさい。(5点)
(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(7点)
第3問 部分分数分解と有限和の評価(17点)
\(a_n=\frac1{(n+32)(n+33)}\) とする。
(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)
(3)\(S_n\ge\frac1{66}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)
第4問 等周条件と三角形の面積(17点)
周の長さが \(192\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。
(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)
(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)
(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)
第5問 1の累乗根と積・距離の和(16点)
方程式 \(z^32=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{31}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(4点)
(2)\(\sum_{j=0}^{31}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(4点)
(3)\(\prod_{j=1}^{31}(1-z_j)\) を求めなさい。(8点)
第6問 データの変換と分散(16点)
5個のデータは \(30,31,32,33,34\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。
(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(4点)
(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(4点)
(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(8点)
解答・解説
第1問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(32\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(32\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 整数を選ぶ確率と条件付き確率
(1)
偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
共通部分の偶数の個数は \(32-\lfloor32/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 部分分数分解と有限和の評価
(1)
分子が隣接する分母の差であることを利用する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 等周条件と三角形の面積
(1)
\(b=192-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=96(96-a)^2(2a-96)\)。微分すると \((S^2)'=576(96-a)(64-a)\)。存在範囲で \(a=64\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
半周長は \(96\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=96r\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(32\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{31}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{31}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 データの変換と分散
(1)
平均は中央の \(32\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。