大阪公立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第027回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-8x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)


第2問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(17点)

1から16までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを8より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(5点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(5点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(7点)


第3問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=9,\ a_{n+2}=9a_{n+1}-8a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第4問 線分上の点と内積・最大最小(17点)

\(O(0,0),B(16,0),C(0,8)\) とする。Pは線分BC上を動く。

(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(5点)

(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(5点)

(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(7点)


第5問 1の累乗根と積・距離の和(16点)

方程式 \(z^8=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{7}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(4点)

(2)\(\sum_{j=0}^{7}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(4点)

(3)\(\prod_{j=1}^{7}(1-z_j)\) を求めなさい。(8点)


第6問 データの変換と分散(16点)

5個のデータは \(6,7,8,9,10\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。

(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(4点)

(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(4点)

(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-8x}(1-8x)\)。指数因子は正なので \(x=1/8\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{8},\quad\max f=\frac1{8e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{8x+1}{64}e^{-8x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(8a+1)e^{-8a}}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(e^{-8a}\) と \(ae^{-8a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(8-\lfloor8/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{1}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{1}{2},\quad\text{独立である}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=8(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(8\) なので \(a_{n+1}-a_n=8^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{8^n-1}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(8-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{8(8^n-1)-7n}{49}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=8a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-8a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 線分上の点と内積・最大最小

(1)

\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{P=(16(1-t),8t),\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ OP^2=64(5t^2-8t+4)=564(t-4/5)^2+464/5 \]

。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-16,8)\) とOPの内積は0。

\[ \boxed{P=(\frac{16}{5},\frac{32}{5}),\quad\min OP=\frac{16}{5}\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

長方形の面積は \(128t(1-t)=32-128(t-1/2)^2\)。端点では面積0、内部の頂点で最大。

\[ \boxed{\max S=32,\quad P=(8,4)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(8\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{7}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{8}+i\sin\frac{2\pi j}{8},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{16} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ z^8-1=(z-1)\prod_{j=1}^{7}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{7}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{8} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 データの変換と分散

(1)

平均は中央の \(8\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。

\[ \boxed{\bar x=8,\quad V_x=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。

\[ \boxed{\bar y=19,\quad V_y=8} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。

\[ \boxed{r=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。