大阪公立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第014回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le16\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{16}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第2問 抽出方法と条件付き確率(17点)

袋に赤玉 \(16\) 個、青玉 \(32\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)


第3問 部分分数分解と有限和の評価(17点)

\(a_n=\frac1{(n+16)(n+17)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)

(3)\(S_n\ge\frac1{34}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)


第4問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(16,0)、半径がともに16の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-16|=2|z+16|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 定義域のある二次関数とパラメータ(16点)

\(0\le x\le 32\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+256\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(4点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(4点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<16\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log16+1}{16}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((16-1)/(48-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{5}{47}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{32(32-1)}{48(48-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{15}{79}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(16-1)<80-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{15}{79}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+16}-\frac1{n+17}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{17(n+17)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{17} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(8\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(8,8\sqrt{3}),\quad Q=(8,-8\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{16\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{64\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-16)^2+y^2=4((x+16)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{80}{3})^2+y^2=\frac{4096}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(80/3\)、半径は \(64/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=48\ (z=-48),\quad\min|z|=\frac{16}{3}\ (z=-\frac{16}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-16w|=2|1+16w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{48})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{1}{144}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+256-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}256&t\le0\\256-t^2&0<t<32\\1280-64t&t\ge32\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-16\le t\le 16\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le16} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

判別式より \(t>16\) または \(t<-16\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>16\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(32)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(1280-64t\)。

\[ \boxed{16<t\le 20} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。