大阪公立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第006回
この回のテストポイント
- 第1問:三角関数の積分漸化式
- 第2問:委員選出と余事象の数え上げ
- 第3問:固定点を引く漸化式と重み付きの和
- 第4問:合同な2円の交点と共通弦
- 第5問:複素数の距離条件と逆数の軌跡
- 第6問:データの変換と分散
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{24}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{25}\) を求めなさい。(7点)
第2問 委員選出と余事象の数え上げ(17点)
男子12人、女子12人から、区別のない委員3人を選ぶ。
(1)すべての選び方の数を求めなさい。(5点)
(2)女子2人、男子1人の選び方の数を求めなさい。(5点)
(3)男女がともに含まれる選び方の数を求めなさい。(7点)
第3問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)
\(a_1=12,\ a_{n+1}=2a_n+12\) で定まる数列を考える。
(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)
第4問 合同な2円の交点と共通弦(17点)
中心O(0,0)、A(12,0)、半径がともに12の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。
(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)
(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)
(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)
第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)
複素数zが \(|z-12|=2|z+12|\) を満たす。
(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)
(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)
(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)
第6問 データの変換と分散(16点)
5個のデータは \(10,11,12,13,14\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。
(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(4点)
(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(4点)
(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(8点)
解答・解説
第1問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(12\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(12\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 委員選出と余事象の数え上げ
(1)
全員から3人を選ぶ組合せを用いる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
女子から2人を選び、男子から1人を選ぶ。選択を組み合わせるので積をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
全員が男子、全員が女子の2つの余事象は重ならない。全体から両方を引く。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 固定点を引く漸化式と重み付きの和
(1)
\(a_{n+1}+12=2(a_n+12)\) なので \(a_n+12=24\cdot2^{n-1}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(a_j/2^j=12(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 合同な2円の交点と共通弦
(1)
PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(6\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡
(1)
\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-12)^2+y^2=4((x+12)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
原点から中心までの距離は \(60/3\)、半径は \(48/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-12w|=2|1+12w|\) に直し、同様に平方完成する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 データの変換と分散
(1)
平均は中央の \(12\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。