大阪医科薬科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第029回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 24\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+144\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第2問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{12+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{12n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第3問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(72\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 抽出方法と条件付き確率(17点)

袋に赤玉 \(12\) 個、青玉 \(24\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)


第5問 三項間漸化式と互いに素の証明(16点)

\[ a_1=1,\ a_2=13,\ a_{n+2}=13a_{n+1}-12a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(8点)


第6問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=12,B=12i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+144-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}144&t\le0\\144-t^2&0<t<24\\720-48t&t\ge24\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-12\le t\le 12\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>12\) または \(t<-12\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>12\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(24)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(720-48t\)。

\[ \boxed{12<t\le 15} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{12+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{12+j/n} \]

は \(g(x)=1/(12+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{12+x}\,dx=[\frac23(12+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(13\sqrt{13}-24\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{12+x}\,dx=[\log(12+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{13}{12}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=72-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=72-2a,\quad 18<a<36} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=36(36-a)^2(2a-36)\)。微分すると \((S^2)'=216(36-a)(24-a)\)。存在範囲で \(a=24\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=24,\quad S_{\max}=144\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(36\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=36r\)。

\[ \boxed{r=4\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((12-1)/(36-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{11}{105}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{24(24-1)}{36(36-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{11}{59}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(12-1)<60-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{11}{59}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=12(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(12\) なので \(a_{n+1}-a_n=12^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{12^n-1}{11}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

一般項を代入して \(1/(12-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{12(12^n-1)-11n}{121}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=12a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-12a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=6(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=12\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=72\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=2(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=4\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。