大阪医科薬科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第017回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-588x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第2問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{28}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{29}\) を求めなさい。(7点)


第3問 線分上の点と内積・最大最小(17点)

\(O(0,0),B(28,0),C(0,14)\) とする。Pは線分BC上を動く。

(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(5点)

(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(5点)

(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(7点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(17点)

\(14\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)


第5問 重解を使う三次曲線の面積(16点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-588x\) の \(x=14\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(4点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(4点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(8点)


第6問 双曲線の接線と不変な面積(16点)

第1象限の双曲線 \\(xy=196\\) 上の点 \(P(t,196/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(4点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-14)(x+14)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-14\) で極大、\(x=14\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }5488,\quad\text{極小値 }-5488} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-5488<a<5488} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=5488\) では \(f(x)-a=(x-28)(x+14)^2\)。\(a=-5488\) では \(f(x)-a=(x+28)(x-14)^2\)。

\[ \boxed{a=5488:x=-14,28;\quad a=-5488:x=-28,14} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(14\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{5014575}{67108864}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(14\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{33554432}{145422675}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 線分上の点と内積・最大最小

(1)

\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{P=(28(1-t),14t),\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ OP^2=196(5t^2-8t+4)=5196(t-4/5)^2+4196/5 \]

。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-28,14)\) とOPの内積は0。

\[ \boxed{P=(\frac{28}{5},\frac{56}{5}),\quad\min OP=\frac{28}{5}\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

長方形の面積は \(392t(1-t)=98-392(t-1/2)^2\)。端点では面積0、内部の頂点で最大。

\[ \boxed{\max S=98,\quad P=(14,7)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{14}=32071101049\)。全割当ては \(14!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{2467007773}{6706022400}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/14\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(14)=0\) なので \(l:y=-5488\)。差は \((x-14)^2(x+28)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-28,-5488),\quad(14,-5488)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

区間 \([-28,14]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-28}^{14}(x^3-588x+5488)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-294x^2+5488x\\)。

\[ \boxed{259308} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{14}(f(x)+5488)\,dx=28812 \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=196/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-196/t=-196(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{196}=2,\quad(2t,0),(0,392/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(2t\) と \(392/t\)。その積が \(784\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{392} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+392/t\ge56\)。等号は \(t=14\) のとき。

\[ \boxed{\min=56,\quad P=(14,14)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。