お茶の水女子大学 理学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第036回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 8\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+16\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第2問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(24\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le4\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{4}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第4問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{64}+\frac{y^2}{16}=1 \]

の第1象限の点 \(P(8\cos t,4\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第5問 抽出方法と条件付き確率(16点)

袋に赤玉 \(4\) 個、青玉 \(8\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(4点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(4点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)


第6問 等比数列と奇数番目の項の和(16点)

初項4、公比2の等比数列をaₙとする。

(1)一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)最初のn個の奇数番目の項の和を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+16-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}16&t\le0\\16-t^2&0<t<8\\80-16t&t\ge8\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-4\le t\le 4\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>4\) または \(t<-4\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>4\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(8)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(80-16t\)。

\[ \boxed{4<t\le 5} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=24-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=24-2a,\quad 6<a<12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=12(12-a)^2(2a-12)\)。微分すると \((S^2)'=72(12-a)(8-a)\)。存在範囲で \(a=8\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=8,\quad S_{\max}=16\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(12\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=12r\)。

\[ \boxed{r=\frac{4}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<4\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log4+1}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{8}+\frac{y\sin t}{4}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(8/\cos t\)、\(4/\sin t\)。面積は \(16/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=32,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(16\(1-x^2/64\)\)。\(-8\le x\le8\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{512}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((4-1)/(12-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{1}{11}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{8(8-1)}{12(12-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{3}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(4-1)<20-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{3}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 等比数列と奇数番目の項の和

(1)

初項に公比のn−1乗を掛ける。

\[ \boxed{a_n=4\cdot2^{n-1}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

和に公比を掛けて元の和を引くと、中間の項が消える。

\[ \boxed{S_n=4(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

奇数番目の項の列は初項が同じで公比4の等比数列となる。

\[ \boxed{T_n=\frac{4}{3}(4^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。