お茶の水女子大学 理学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第010回
この回のテストポイント
- 第1問:データの変換と分散
- 第2問:余弦定理・面積・正弦定理
- 第3問:区分求積と和の極限
- 第4問:双曲線の接線と不変な面積
- 第5問:反射による経路の数え上げ
- 第6問:絶対値を含む面積の最適化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 データの変換と分散(17点)
5個のデータは \(16,17,18,19,20\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。
(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(5点)
(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(5点)
(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(7点)
第2問 余弦定理・面積・正弦定理(17点)
三角形ABCでAB=18、AC=36、角A=60°とする。
(1)BCを求めなさい。(5点)
(2)三角形の面積を求めなさい。(5点)
(3)外接円の半径を求めなさい。(7点)
第3問 区分求積と和の極限(17点)
正の整数nについて、
、
とする。
(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)
(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)
(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)
第4問 双曲線の接線と不変な面積(17点)
第1象限の双曲線 \\(xy=324\\) 上の点 \(P(t,324/t)\)、\(t>0\) を考える。
(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)
(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)
第5問 反射による経路の数え上げ(16点)
数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(36\) 回動かす。
(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(4点)
(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(4点)
(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(8点)
第6問 絶対値を含む面積の最適化(16点)
\(0\le a\le18\) とする。\(0\le x\le18\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(4点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(4点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 データの変換と分散
(1)
平均は中央の \(18\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 余弦定理・面積・正弦定理
(1)
余弦定理で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
2辺とその間の角から、辺の積と正弦の半分で面積を計算する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
正弦定理で、BCを角Aの正弦の2倍で割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 区分求積と和の極限
(1)
\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{18+x}\)、
は \(g(x)=1/(18+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 双曲線の接線と不変な面積
(1)
\(y=324/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-324/t=-324(x-t)/t^2\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(2t\) と \(648/t\)。その積が \(1296\) で一定なので、面積も一定となる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
相加相乗平均より \(2t+648/t\ge72\)。等号は \(t=18\) のとき。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 反射による経路の数え上げ
(1)
右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(18\) 回。右への移動の位置を選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(19\) 回、左が \(17\) 回なので \(\binom{36}{17}\) 個。全体から差し引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{36}{18}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/19\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le18\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(S'(a)=a^2-162\)。定義域内で \(a=18/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。