お茶の水女子大学 理学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第007回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+18\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=18\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第2問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(108\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le18\) で曲線 \(y=x(18-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第4問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-18|=2|z+18|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第5問 抽出方法と条件付き確率(16点)

袋に赤玉 \(18\) 個、青玉 \(36\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(4点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(4点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)


第6問 三項間漸化式と互いに素の証明(16点)

\[ a_1=1,\ a_2=19,\ a_{n+2}=19a_{n+1}-18a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=18+t-36t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=18+\frac1{144}-36(t-\frac1{72})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=18\)、\(f(1)=-17\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{2593}{144}\ (\sin\theta=\frac1{72}),\quad\min f=-17\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-36t^2=0\) の解は0と \(1/36\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{36}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=108-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=108-2a,\quad 27<a<54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=54(54-a)^2(2a-54)\)。微分すると \((S^2)'=324(54-a)(36-a)\)。存在範囲で \(a=36\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=36,\quad S_{\max}=324\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(54\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=54r\)。

\[ \boxed{r=6\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{18}x(18-x)\,dx\)。

\[ \boxed{972} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(18-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{18}x^2(18-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{314928}{5}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le324/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(18\pm\sqrt{324-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=18\pi\sqrt{324-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{17496\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-18)^2+y^2=4((x+18)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+30)^2+y^2=576} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(90/3\)、半径は \(72/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=54\ (z=-54),\quad\min|z|=6\ (z=-6)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-18w|=2|1+18w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{54})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{4}{729}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((18-1)/(54-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{17}{159}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{36(36-1)}{54(54-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{17}{89}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(18-1)<90-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{17}{89}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=18(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(18\) なので \(a_{n+1}-a_n=18^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{18^n-1}{17}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

一般項を代入して \(1/(18-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{18(18^n-1)-17n}{289}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=18a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-18a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。