お茶の水女子大学 文教育・生活科学などの数学 数学記述模試 第032回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(25点)

\(0\le x\le 60\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+900\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(7点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(7点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(11点)


第2問 抽出方法と条件付き確率(25点)

袋に赤玉 \(30\) 個、青玉 \(60\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(7点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(7点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(11点)


第3問 逆数で線形化し差を足す(25点)

\[ a_1=1/30,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(7点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(7点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(11点)


第4問 等周条件と三角形の面積(25点)

周の長さが \(180\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(7点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(7点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+900-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}900&t\le0\\900-t^2&0<t<60\\4500-120t&t\ge60\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-30\le t\le 30\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le30} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

判別式より \(t>30\) または \(t<-30\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>30\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(60)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(4500-120t\)。

\[ \boxed{30<t\le \frac{75}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((30-1)/(90-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{29}{267}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{60(60-1)}{90(90-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{29}{149}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(30-1)<150-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{29}{149}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+29}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{30}-\frac1{n+30}=\frac{n}{30(n+30)}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+30}{30}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=180-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=180-2a,\quad 45<a<90} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=90(90-a)^2(2a-90)\)。微分すると \((S^2)'=540(90-a)(60-a)\)。存在範囲で \(a=60\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=60,\quad S_{\max}=900\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

半周長は \(90\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=90r\)。

\[ \boxed{r=10\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。