日本医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第084回
この回のテストポイント
- 第1問:反復試行と条件付き確率
- 第2問:三角関数を二次関数に置き換える
- 第3問:双曲線の接線と不変な面積
- 第4問:固定点を引く漸化式と重み付きの和
- 第5問:三角関数の積分漸化式
- 第6問:等周条件と三角形の面積
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 反復試行と条件付き確率(17点)
公平な硬貨を3回投げる。表の回数をXとする。
(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)
(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)
(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)
第2問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)
\(0\le\theta\le\pi/2\) で
とする。
(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)
(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)
(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=3\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)
第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)
第1象限の双曲線 \\(xy=9\\) 上の点 \(P(t,9/t)\)、\(t>0\) を考える。
(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)
(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)
第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)
\(a_1=3,\ a_{n+1}=2a_n+3\) で定まる数列を考える。
(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)
第5問 三角関数の積分漸化式(16点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(4点)
(2)\(I_{6}\) を求めなさい。(4点)
(3)\(I_{7}\) を求めなさい。(8点)
第6問 等周条件と三角形の面積(16点)
周の長さが \(18\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。
(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(4点)
(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(4点)
(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 反復試行と条件付き確率
(1)
表が出る2回を選ぶ方法は \(3\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 三角関数を二次関数に置き換える
(1)
\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
平方完成より
。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=3\)、\(f(1)=-2\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(t-6t^2=0\) の解は0と \(1/6\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 双曲線の接線と不変な面積
(1)
\(y=9/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-9/t=-9(x-t)/t^2\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(2t\) と \(18/t\)。その積が \(36\) で一定なので、面積も一定となる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
相加相乗平均より \(2t+18/t\ge12\)。等号は \(t=3\) のとき。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和
(1)
\(a_{n+1}+3=2(a_n+3)\) なので \(a_n+3=6\cdot2^{n-1}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(a_j/2^j=3(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(3\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(3\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 等周条件と三角形の面積
(1)
\(b=18-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=9(9-a)^2(2a-9)\)。微分すると \((S^2)'=54(9-a)(6-a)\)。存在範囲で \(a=6\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
半周長は \(9\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=9r\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。