日本医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第006回
この回のテストポイント
- 第1問:反射による経路の数え上げ
- 第2問:三次方程式の実数解の個数
- 第3問:複素数の距離条件と逆数の軌跡
- 第4問:絶対値を含む面積の最適化
- 第5問:区分求積と和の極限
- 第6問:円の弦と三角形の面積の最大化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 反射による経路の数え上げ(17点)
数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(14\) 回動かす。
(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(5点)
(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(5点)
(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(7点)
第2問 三次方程式の実数解の個数(17点)
実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-147x=a\) を考える。
(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)
(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)
(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)
第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)
複素数zが \(|z-7|=2|z+7|\) を満たす。
(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)
(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)
(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)
第4問 絶対値を含む面積の最適化(17点)
\(0\le a\le7\) とする。\(0\le x\le7\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)
第5問 区分求積と和の極限(16点)
正の整数nについて、
、\(B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{7n+j}\) とする。
(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)
(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)
(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)
第6問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)
円 \\(x^2+y^2=49\\) の内部の点 \(Q(\frac{7}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)
解答・解説
第1問 反射による経路の数え上げ
(1)
右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(7\) 回。右への移動の位置を選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(8\) 回、左が \(6\) 回なので \(\binom{14}{6}\) 個。全体から差し引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{14}{7}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/8\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 三次方程式の実数解の個数
(1)
\(f'(x)=3(x-7)(x+7)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-7\) で極大、\(x=7\) で極小となる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(a=686\) では \(f(x)-a=(x-14)(x+7)^2\)。\(a=-686\) では \(f(x)-a=(x+14)(x-7)^2\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡
(1)
\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-7)^2+y^2=4((x+7)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
原点から中心までの距離は \(35/3\)、半径は \(28/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-7w|=2|1+7w|\) に直し、同様に平方完成する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le7\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(S'(a)=a^2-\frac{49}{2}\)。定義域内で \(a=7/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 区分求積と和の極限
(1)
\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{7+x}\)、
は \(g(x)=1/(7+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=\frac{7}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{147}{4}\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
直線は \(mx-y-\frac{7}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{49m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{49-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le7/2\)。面積の2乗は \(d^2(49-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(49-s)\) は \(0\le s\le49/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。