南山大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第066回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。基本事項から標準問題まで、各大問の3小問で段階的に確認します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^29=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{28}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{28}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{28}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第2問 円と直線の交点数・弦の長さ(17点)

円 \\(x^2+y^2=841\\) と直線 \(y=x+a\) を考える。

(1)共有点をもつaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)接するときのaと接点を求めなさい。(5点)

(3)2交点を結ぶ弦の長さをaで表し、最大値を求めなさい。(7点)


第3問 部分分数分解と有限和の評価(17点)

\(a_n=\frac1{(n+29)(n+30)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)

(3)\(S_n\ge\frac1{60}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)


第4問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{58}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{59}\) を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を29回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 二次関数の頂点・解・不等式(16点)

実数全体で \(f(x)=x^2-58x+812\) を考える。

(1)平方完成して最小値とそれをとる値を求めなさい。(4点)

(2)方程式f(x)=0の解を求めなさい。(4点)

(3)不等式f(x)≤0を解きなさい。(8点)


解答・解説

第1問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(29\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{28}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{29}+i\sin\frac{2\pi j}{29},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{58} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^29-1=(z-1)\prod_{j=1}^{28}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{28}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{29} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 円と直線の交点数・弦の長さ

(1)

代入すると \\(2x^2+2ax+a^2-841=0\\)。判別式を0以上にする。

\[ \boxed{-29\sqrt2\le a\le29\sqrt2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

判別式が0のときx=−a/2、y=a/2となる。

\[ \boxed{a=\pm29\sqrt2,\quad P=(-a/2,a/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

原点から直線までの距離は|a|/√2。弦の中点までの距離と半径で直角三角形を作る。

\[ \boxed{L=\sqrt{3364-2a^2},\quad\max L=58\ (a=0)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+29}-\frac1{n+30}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{30(n+30)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{30} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(29\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{1879204156221315}{36028797018963968}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(29\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{18014398509481984}{110873045217057585}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(29\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{203}{268435456}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{536870911}{536870912}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{406}{536870911}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 二次関数の頂点・解・不等式

(1)

\(f(x)=(x-29)^2-29\)。平方は非負なので頂点で最小になる。

\[ \boxed{\min f=-29,\quad x=29} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\((x-29)^2=29\) より、平方根の正負を両方とる。

\[ \boxed{x=29\pm\sqrt{29}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

上に開く放物線の値が非正になるのは、2つの零点の間(端点を含む)である。

\[ \boxed{29-\sqrt{29}\le x\le 29+\sqrt{29}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。