名古屋大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第078回
この回のテストポイント
- 第1問:反射による経路の数え上げ
- 第2問:定義域のある二次関数とパラメータ
- 第3問:楕円の接線と切片・回転体
- 第4問:固定点を引く漸化式と重み付きの和
- 第5問:放物線の接線と囲まれた面積
- 第6問:区分求積と和の極限
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 反射による経路の数え上げ(17点)
数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(8\) 回動かす。
(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(5点)
(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(5点)
(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(7点)
第2問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)
\(0\le x\le 8\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+16\) とする。\(t\) は実数である。
(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)
(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)
(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)
第3問 楕円の接線と切片・回転体(17点)
楕円
の第1象限の点 \(P(8\cos t,4\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。
(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)
(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)
第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)
\(a_1=4,\ a_{n+1}=2a_n+4\) で定まる数列を考える。
(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)
第5問 放物線の接線と囲まれた面積(16点)
放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-16)\) を考える。
(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(4点)
(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(4点)
(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(8点)
第6問 区分求積と和の極限(16点)
正の整数nについて、
、\(B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{4n+j}\) とする。
(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)
(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)
(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 反射による経路の数え上げ
(1)
右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(4\) 回。右への移動の位置を選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(5\) 回、左が \(3\) 回なので \(\binom{8}{3}\) 個。全体から差し引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{8}{4}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/5\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 定義域のある二次関数とパラメータ
(1)
平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+16-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-4\le t\le 4\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
判別式より \(t>4\) または \(t<-4\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>4\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(8)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(80-16t\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 楕円の接線と切片・回転体
(1)
楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(8/\cos t\)、\(4/\sin t\)。面積は \(16/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
切り口の半径の2乗は \(16\(1-x^2/64\)\)。\(-8\le x\le8\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和
(1)
\(a_{n+1}+4=2(a_n+4)\) なので \(a_n+4=8\cdot2^{n-1}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(a_j/2^j=4(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 放物線の接線と囲まれた面積
(1)
接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=16\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
接点は \((\pm4,16)\)。底辺の長さは \(8\)、Pから底辺までの高さは \(32\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-4)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{4}(x-4)^2\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 区分求積と和の極限
(1)
\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{4+x}\)、
は \(g(x)=1/(4+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。