名古屋大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第031回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を20回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第2問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-1200x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=400\\) 上の点 \(P(t,400/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=21,\ a_{n+2}=21a_{n+1}-20a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第5問 等周条件と三角形の面積(16点)

周の長さが \(120\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(4点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(4点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 回転軸を変える体積計算(16点)

\(0\le x\le20\) で曲線 \(y=x(20-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(4点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(4点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(20\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{95}{524288}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{1048575}{1048576}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{38}{209715}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-20)(x+20)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-20\) で極大、\(x=20\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }16000,\quad\text{極小値 }-16000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-16000<a<16000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=16000\) では \(f(x)-a=(x-40)(x+20)^2\)。\(a=-16000\) では \(f(x)-a=(x+40)(x-20)^2\)。

\[ \boxed{a=16000:x=-20,40;\quad a=-16000:x=-40,20} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=400/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-400/t=-400(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{400}=2,\quad(2t,0),(0,800/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(800/t\)。その積が \(1600\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{800} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+800/t\ge80\)。等号は \(t=20\) のとき。

\[ \boxed{\min=80,\quad P=(20,20)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=20(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(20\) なので \(a_{n+1}-a_n=20^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{20^n-1}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(20-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{20(20^n-1)-19n}{361}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=20a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-20a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=120-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=120-2a,\quad 30<a<60} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=60(60-a)^2(2a-60)\)。微分すると \((S^2)'=360(60-a)(40-a)\)。存在範囲で \(a=40\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=40,\quad S_{\max}=400\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

半周長は \(60\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=60r\)。

\[ \boxed{r=\frac{20}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{20}x(20-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{4000}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切り口は半径 \(x(20-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{20}x^2(20-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{320000}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(0\le y\le400/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(20\pm\sqrt{400-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=20\pi\sqrt{400-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{80000}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。