名古屋大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第021回
この回のテストポイント
- 第1問:反復試行と条件付き確率
- 第2問:剰余定理と三次式の因数分解
- 第3問:複素数の距離条件と逆数の軌跡
- 第4問:逆数で線形化し差を足す
- 第5問:等周条件と三角形の面積
- 第6問:対数の評価と部分積分
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 反復試行と条件付き確率(17点)
公平な硬貨を11回投げる。表の回数をXとする。
(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)
(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)
(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)
第2問 剰余定理と三次式の因数分解(17点)
\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(11)=0\)、\(P(-11)=2662\) とする。
(1)a,bを求めなさい。(5点)
(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(5点)
(3)P(x)を \(x-22\) で割った余りを求めなさい。(7点)
第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)
複素数zが \(|z-11|=2|z+11|\) を満たす。
(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)
(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)
(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)
第4問 逆数で線形化し差を足す(17点)
で数列を定める。
(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(7点)
第5問 等周条件と三角形の面積(16点)
周の長さが \(66\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。
(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(4点)
(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(4点)
(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)
第6問 対数の評価と部分積分(16点)
自然対数を用いる。\(1\le x\le11\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。
(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(4点)
(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(4点)
(3)
を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 反復試行と条件付き確率
(1)
表が出る2回を選ぶ方法は \(11\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 剰余定理と三次式の因数分解
(1)
2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(P(x)=(x-11)\(x^2+11x-121\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡
(1)
\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-11)^2+y^2=4((x+11)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
原点から中心までの距離は \(55/3\)、半径は \(44/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-11w|=2|1+11w|\) に直し、同様に平方完成する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 逆数で線形化し差を足す
(1)
初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
漸化式から
。和をとると中間の項が消える。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 等周条件と三角形の面積
(1)
\(b=66-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=33(33-a)^2(2a-33)\)。微分すると \((S^2)'=198(33-a)(22-a)\)。存在範囲で \(a=22\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
半周長は \(33\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=33r\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 対数の評価と部分積分
(1)
\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<11\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。