明治大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第037回
この回のテストポイント
- 第1問:反射による経路の数え上げ
- 第2問:複素数の距離条件と逆数の軌跡
- 第3問:三角関数の積分漸化式
- 第4問:放物線の接線と囲まれた面積
- 第5問:部分分数分解と有限和の評価
- 第6問:三角関数を二次関数に置き換える
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 反射による経路の数え上げ(17点)
数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(32\) 回動かす。
(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(5点)
(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(5点)
(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(7点)
第2問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)
複素数zが \(|z-16|=2|z+16|\) を満たす。
(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)
(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)
(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)
第3問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{32}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{33}\) を求めなさい。(7点)
第4問 放物線の接線と囲まれた面積(17点)
放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-256)\) を考える。
(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(5点)
(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(5点)
(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(7点)
第5問 部分分数分解と有限和の評価(16点)
\(a_n=\frac1{(n+16)(n+17)}\) とする。
(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(4点)
(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(4点)
(3)\(S_n\ge\frac1{34}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(8点)
第6問 三角関数を二次関数に置き換える(16点)
\(0\le\theta\le\pi/2\) で
とする。
(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(4点)
(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(4点)
(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=16\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 反射による経路の数え上げ
(1)
右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(16\) 回。右への移動の位置を選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(17\) 回、左が \(15\) 回なので \(\binom{32}{15}\) 個。全体から差し引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{32}{16}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/17\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 複素数の距離条件と逆数の軌跡
(1)
\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-16)^2+y^2=4((x+16)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
原点から中心までの距離は \(80/3\)、半径は \(64/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-16w|=2|1+16w|\) に直し、同様に平方完成する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(16\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(16\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 放物線の接線と囲まれた面積
(1)
接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=256\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
接点は \((\pm16,256)\)。底辺の長さは \(32\)、Pから底辺までの高さは \(512\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-16)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{16}(x-16)^2\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 部分分数分解と有限和の評価
(1)
分子が隣接する分母の差であることを利用する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 三角関数を二次関数に置き換える
(1)
\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
平方完成より
。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=16\)、\(f(1)=-15\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
\(t-32t^2=0\) の解は0と \(1/32\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。