九州大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第073回
この回のテストポイント
- 第1問:1の累乗根と積・距離の和
- 第2問:円の弦と三角形の面積の最大化
- 第3問:区分求積と和の極限
- 第4問:定義域のある二次関数とパラメータ
- 第5問:反復試行と条件付き確率
- 第6問:絶対値を含む面積の最適化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^20=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{19}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{19}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{19}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第2問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)
円 \\(x^2+y^2=400\\) の内部の点 \(Q(10,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)
第3問 区分求積と和の極限(17点)
正の整数nについて、
、
とする。
(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)
(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)
(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)
第4問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)
\(0\le x\le 40\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+400\) とする。\(t\) は実数である。
(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)
(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)
(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)
第5問 反復試行と条件付き確率(16点)
公平な硬貨を20回投げる。表の回数をXとする。
(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)
(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)
(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)
第6問 絶対値を含む面積の最適化(16点)
\(0\le a\le20\) とする。\(0\le x\le20\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(4点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(4点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(20\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{19}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{19}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=10\) を円の式に代入する。\\(y^2=300\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
直線は \(mx-y-10m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{400m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{400-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le20/2\)。面積の2乗は \(d^2(400-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(400-s)\) は \(0\le s\le400/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 区分求積と和の極限
(1)
\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{20+x}\)、
は \(g(x)=1/(20+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 定義域のある二次関数とパラメータ
(1)
平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+400-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-20\le t\le 20\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
判別式より \(t>20\) または \(t<-20\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>20\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(40)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(2000-80t\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 反復試行と条件付き確率
(1)
表が出る2回を選ぶ方法は \(20\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le20\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(S'(a)=a^2-200\)。定義域内で \(a=20/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。