九州大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第062回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{256}+\frac{y^2}{64}=1 \]

の第1象限の点 \(P(16\cos t,8\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第2問 線分上の点と内積・最大最小(17点)

\(O(0,0),B(16,0),C(0,8)\) とする。Pは線分BC上を動く。

(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(5点)

(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(5点)

(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(7点)


第3問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le8\) で曲線 \(y=x(8-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第4問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-192x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を8回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(16点)

\(a_1=8,\ a_{n+1}=2a_n+8\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{16}+\frac{y\sin t}{8}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(16/\cos t\)、\(8/\sin t\)。面積は \(64/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=128,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(64\(1-x^2/256\)\)。\(-16\le x\le16\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{4096}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 線分上の点と内積・最大最小

(1)

\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{P=(16(1-t),8t),\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ OP^2=64(5t^2-8t+4)=564(t-4/5)^2+464/5 \]

。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-16,8)\) とOPの内積は0。

\[ \boxed{P=(\frac{16}{5},\frac{32}{5}),\quad\min OP=\frac{16}{5}\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

長方形の面積は \(128t(1-t)=32-128(t-1/2)^2\)。端点では面積0、内部の頂点で最大。

\[ \boxed{\max S=32,\quad P=(8,4)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{8}x(8-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{256}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(8-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{8}x^2(8-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{16384}{15}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le64/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(8\pm\sqrt{64-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=8\pi\sqrt{64-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{2048}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-8)(x+8)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-8\) で極大、\(x=8\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }1024,\quad\text{極小値 }-1024} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-1024<a<1024} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=1024\) では \(f(x)-a=(x-16)(x+8)^2\)。\(a=-1024\) では \(f(x)-a=(x+16)(x-8)^2\)。

\[ \boxed{a=1024:x=-8,16;\quad a=-1024:x=-16,8} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(8\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{7}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{255}{256}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{28}{255}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+8=2(a_n+8)\) なので \(a_n+8=16\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=8(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=8(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(a_j/2^j=8(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{8(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。