九州大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第040回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=361\\) 上の点 \(P(t,361/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第2問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=361\\) の内部の点 \(Q(\frac{19}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第3問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{38}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{39}\) を求めなさい。(7点)


第4問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+19\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=19\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を19回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 絶対値を含む面積の最適化(16点)

\(0\le a\le19\) とする。\(0\le x\le19\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(4点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(4点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=361/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-361/t=-361(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{361}=2,\quad(2t,0),(0,722/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(722/t\)。その積が \(1444\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{722} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+722/t\ge76\)。等号は \(t=19\) のとき。

\[ \boxed{\min=76,\quad P=(19,19)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{19}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{1083}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{19}{2},\pm \frac{19}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{19}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{361m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{361-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=19\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le19/2\)。面積の2乗は \(d^2(361-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(361-s)\) は \(0\le s\le361/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{361}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{19}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(19\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{4418157975}{68719476736}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(19\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{34359738368}{172308161025}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=19+t-38t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=19+\frac1{152}-38(t-\frac1{76})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=19\)、\(f(1)=-18\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{2889}{152}\ (\sin\theta=\frac1{76}),\quad\min f=-18\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-38t^2=0\) の解は0と \(1/38\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{38}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(19\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{171}{524288}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{524287}{524288}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{171}{524287}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le19\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{19}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{361}{2}a+\frac{6859}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{361}{2}\)。定義域内で \(a=19/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{19}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{6859}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。