九州大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第022回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{900}+\frac{y^2}{225}=1 \]

の第1象限の点 \(P(30\cos t,15\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第2問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(15,0,0),B(0,30,0),C(0,0,45) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第3問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{15+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{15n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第4問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+15\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=15\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を15回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 三項間漸化式と互いに素の証明(16点)

\[ a_1=1,\ a_2=16,\ a_{n+2}=16a_{n+1}-15a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{30}+\frac{y\sin t}{15}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(30/\cos t\)、\(15/\sin t\)。面積は \(225/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=450,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(225\(1-x^2/900\)\)。\(-30\le x\le30\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{9000\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=90} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=90\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{540}{49},\frac{270}{49},\frac{180}{49}),\quad OH=\frac{90}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(225\)、Cからこの底面までの高さは \(45\) なので体積は \(3375\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{1575}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{15+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{15+j/n} \]

は \(g(x)=1/(15+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{15+x}\,dx=[\frac23(15+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(64-15\sqrt{15})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{15+x}\,dx=[\log(15+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{16}{15}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=15+t-30t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=15+\frac1{120}-30(t-\frac1{60})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=15\)、\(f(1)=-14\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{1801}{120}\ (\sin\theta=\frac1{60}),\quad\min f=-14\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-30t^2=0\) の解は0と \(1/30\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{30}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(15\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{105}{32768}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{32767}{32768}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{15}{4681}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=15(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(15\) なので \(a_{n+1}-a_n=15^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{15^n-1}{14}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

一般項を代入して \(1/(15-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{15(15^n-1)-14n}{196}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=15a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-15a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。