九州大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第018回
この回のテストポイント
- 第1問:1の累乗根と積・距離の和
- 第2問:円の弦と三角形の面積の最大化
- 第3問:回転軸を変える体積計算
- 第4問:剰余定理と三次式の因数分解
- 第5問:反射による経路の数え上げ
- 第6問:固定点を引く漸化式と重み付きの和
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^23=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{22}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{22}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{22}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第2問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)
円 \\(x^2+y^2=529\\) の内部の点 \(Q(\frac{23}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)
第3問 回転軸を変える体積計算(17点)
\(0\le x\le23\) で曲線 \(y=x(23-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。
(1)Dの面積を求めなさい。(5点)
(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)
(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)
第4問 剰余定理と三次式の因数分解(17点)
\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(23)=0\)、\(P(-23)=24334\) とする。
(1)a,bを求めなさい。(5点)
(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(5点)
(3)P(x)を \(x-46\) で割った余りを求めなさい。(7点)
第5問 反射による経路の数え上げ(16点)
数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(46\) 回動かす。
(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(4点)
(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(4点)
(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(8点)
第6問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(16点)
\(a_1=23,\ a_{n+1}=2a_n+23\) で定まる数列を考える。
(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(4点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)
(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(23\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{22}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{22}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=\frac{23}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{1587}{4}\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
直線は \(mx-y-\frac{23}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{529m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{529-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le23/2\)。面積の2乗は \(d^2(529-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(529-s)\) は \(0\le s\le529/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 回転軸を変える体積計算
(1)
非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{23}x(23-x)\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切り口は半径 \(x(23-x)\) の円。
。展開して項別に積分する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(0\le y\le529/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(23\pm\sqrt{529-4y})/2\)。切り口は環で、面積は
。これをyについて積分する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 剰余定理と三次式の因数分解
(1)
2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(P(x)=(x-23)\(x^2+23x-529\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 反射による経路の数え上げ
(1)
右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(23\) 回。右への移動の位置を選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(24\) 回、左が \(22\) 回なので \(\binom{46}{22}\) 個。全体から差し引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{46}{23}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/24\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 固定点を引く漸化式と重み付きの和
(1)
\(a_{n+1}+23=2(a_n+23)\) なので \(a_n+23=46\cdot2^{n-1}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
\(a_j/2^j=23(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。