九州大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第002回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(25点)

\(0\le x\le 28\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+196\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(7点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(7点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(11点)


第2問 空間の垂線と四面体(25点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(14,0,0),B(0,28,0),C(0,0,42) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(7点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(7点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(11点)


第3問 反射による経路の数え上げ(25点)

数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(28\) 回動かす。

(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(7点)

(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(7点)

(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(11点)


第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(25点)

\(a_1=14,\ a_{n+1}=2a_n+14\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(7点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(7点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+196-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}196&t\le0\\196-t^2&0<t<28\\980-56t&t\ge28\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-14\le t\le 14\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le14} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

判別式より \(t>14\) または \(t<-14\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>14\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(28)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(980-56t\)。

\[ \boxed{14<t\le \frac{35}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=84} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=84\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{72}{7},\frac{36}{7},\frac{24}{7}),\quad OH=12} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

底面OABの面積は \(196\)、Cからこの底面までの高さは \(42\) なので体積は \(2744\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{686} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 反射による経路の数え上げ

(1)

右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(14\) 回。右への移動の位置を選ぶ。

\[ \boxed{40116600} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(15\) 回、左が \(13\) 回なので \(\binom{28}{13}\) 個。全体から差し引く。

\[ \boxed{2674440} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{28}{14}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/15\)。

\[ \boxed{\frac{1}{15}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+14=2(a_n+14)\) なので \(a_n+14=28\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=14(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=14(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(a_j/2^j=14(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{14(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。