京都大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第096回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 円の弦と三角形の面積の最大化(25点)

円 \\(x^2+y^2=961\\) の内部の点 \(Q(\frac{31}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(7点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(7点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(11点)


第2問 逆数で線形化し差を足す(25点)

\[ a_1=1/31,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(7点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(7点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(11点)


第3問 反復試行と条件付き確率(25点)

公平な硬貨を31回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(7点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(7点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(11点)


第4問 対数方程式の存在条件(25点)

\(\log_2 x+\log_2(31-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(7点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(7点)

(3)\(a=\log_2 \frac{2883}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{31}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{2883}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{31}{2},\pm \frac{31}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{31}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{961m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{961-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=31\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le31/2\)。面積の2乗は \(d^2(961-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(961-s)\) は \(0\le s\le961/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{961}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{31}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+30}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{31}-\frac1{n+31}=\frac{n}{31(n+31)}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+31}{31}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(31\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{465}{2147483648}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{2147483647}{2147483648}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{465}{2147483647}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<31\)。\(x(31-x)=961/4-(x-31/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,961/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<31,\quad a\le\log_2 \frac{961}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{961}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{961}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{961}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(x(31-x)=\frac{2883}{16}\) を解く。2つの解の和は \(31\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{31}{4},\ \frac{93}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。