関西学院大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第009回
この回のテストポイント
- 第1問:1の累乗根と積・距離の和
- 第2問:停止する試行と期待値の連立
- 第3問:三次関数の増減・接線・定積分
- 第4問:三角関数を二次関数に置き換える
- 第5問:円の弦と三角形の面積の最大化
- 第6問:回転軸を変える体積計算
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧
問題
第1問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^22=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{21}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{21}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{21}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第2問 停止する試行と期待値の連立(17点)
表の確率が \(1/22\)、裏の確率が \(21/22\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。
(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)
(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)
(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)
第3問 三次関数の増減・接線・定積分(17点)
\(f(x)=x^3-66x^2\) とする。
(1)極大値と極小値を求めなさい。(5点)
(2)\(x=22\) における接線を求めなさい。(5点)
(3)\(\int_0^{66} f(x)\,dx\) を求めなさい。(7点)
第4問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)
\(0\le\theta\le\pi/2\) で
とする。
(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)
(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)
(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=22\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)
第5問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)
円 \\(x^2+y^2=484\\) の内部の点 \(Q(11,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)
第6問 回転軸を変える体積計算(16点)
\(0\le x\le22\) で曲線 \(y=x(22-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。
(1)Dの面積を求めなさい。(4点)
(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(4点)
(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(22\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{21}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{21}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 停止する試行と期待値の連立
(1)
2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(p=1/22,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
1回の表までの平均は \(22\) 回なので合計2回の表までの平均は \(44\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 三次関数の増減・接線・定積分
(1)
\(f\prime(x)=3x(x-44)\)。符号を調べるとx=0で極大、x=44で極小。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
傾きは \(-1452\)、接点のy座標は \(-21296\)。点傾きの式で接線を求める。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
多項式を項別に積分し、上端と下端の値の差をとる。定積分は符号付きの値である。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 三角関数を二次関数に置き換える
(1)
\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
平方完成より
。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=22\)、\(f(1)=-21\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(t-44t^2=0\) の解は0と \(1/44\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=11\) を円の式に代入する。\\(y^2=363\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
直線は \(mx-y-11m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{484m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{484-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le22/2\)。面積の2乗は \(d^2(484-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(484-s)\) は \(0\le s\le484/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 回転軸を変える体積計算
(1)
非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{22}x(22-x)\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
切り口は半径 \(x(22-x)\) の円。
。展開して項別に積分する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
\(0\le y\le484/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(22\pm\sqrt{484-4y})/2\)。切り口は環で、面積は
。これをyについて積分する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。