関西学院大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第056回
この回のテストポイント
- 第1問:定義域のある二次関数とパラメータ
- 第2問:円と直線の交点数・弦の長さ
- 第3問:逆数で線形化し差を足す
- 第4問:完全順列の漸化式と固定点
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧
問題
第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(25点)
\(0\le x\le 36\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+324\) とする。\(t\) は実数である。
(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(7点)
(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(7点)
(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(11点)
第2問 円と直線の交点数・弦の長さ(25点)
円 \\(x^2+y^2=324\\) と直線 \(y=x+a\) を考える。
(1)共有点をもつaの範囲を求めなさい。(7点)
(2)接するときのaと接点を求めなさい。(7点)
(3)2交点を結ぶ弦の長さをaで表し、最大値を求めなさい。(11点)
第3問 逆数で線形化し差を足す(25点)
で数列を定める。
(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(7点)
(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(7点)
(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(11点)
第4問 完全順列の漸化式と固定点(25点)
\(18\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。
(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(7点)
(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(7点)
(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(11点)
解答・解説
第1問 定義域のある二次関数とパラメータ
(1)
平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+324-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(2)
前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-18\le t\le 18\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(3)
判別式より \(t>18\) または \(t<-18\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>18\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(36)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(1620-72t\)。
採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。
第2問 円と直線の交点数・弦の長さ
(1)
代入すると \\(2x^2+2ax+a^2-324=0\\)。判別式を0以上にする。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(2)
判別式が0のときx=−a/2、y=a/2となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(3)
原点から直線までの距離は|a|/√2。弦の中点までの距離と半径で直角三角形を作る。
採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。
第3問 逆数で線形化し差を足す
(1)
初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(2)
漸化式から
。和をとると中間の項が消える。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(3)
漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。
採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。
第4問 完全順列の漸化式と固定点
(1)
1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(2)
初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{18}=2355301661033953\)。全割当ては \(18!\) 通り。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
(3)
人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/18\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。
採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。