熊本大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第052回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。基本事項から標準問題まで、各大問の3小問で段階的に確認します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-7|=2|z+7|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第2問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le7\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{7}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第3問 剰余定理と三次式の因数分解(17点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(7)=0\)、\(P(-7)=686\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(5点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(5点)

(3)P(x)を \(x-14\) で割った余りを求めなさい。(7点)


第4問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(7,0)、半径がともに7の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第5問 等差数列の一般項・和・境界(16点)

初項7、公差2の等差数列をaₙとする。

(1)一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)\(a_n\ge 21\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(8点)


第6問 二次方程式の解の符号(16点)

実数tに対し \\(x^2-2tx+49=0\\) を考える。

(1)実数解をもつtの範囲を求めなさい。(4点)

(2)異なる2つの正の実数解をもつtの範囲を求めなさい。(4点)

(3)2つの実数解をα,βとするとき、逆数の和をtで表しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-7)^2+y^2=4((x+7)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{35}{3})^2+y^2=\frac{784}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(35/3\)、半径は \(28/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=21\ (z=-21),\quad\min|z|=\frac{7}{3}\ (z=-\frac{7}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-7w|=2|1+7w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{21})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{441}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<7\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log7+1}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-98,\quad b=343} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(P(x)=(x-7)\(x^2+7x-49\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=7,\frac{7}{2}(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{1715} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{7}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{7}{2},\frac{7}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{7}{2},-\frac{7}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{7\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{49}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 等差数列の一般項・和・境界

(1)

初項に公差のn−1倍を加える。

\[ \boxed{a_n=7+2(n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

初項と末項の平均に項数を掛ける。

\[ \boxed{S_n=n(n+6)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

一般項を代入してnの不等式を解き、最小の整数を選ぶ。

\[ \boxed{8} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 二次方程式の解の符号

(1)

判別式は \(4(t^2-49)\)。0以上となる範囲を求める。

\[ \boxed{t\le-7\ \text{または}\ t\ge7} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

解の積は正で、和が正なら両方正になる。重解を除くため判別式は正とする。

\[ \boxed{t>7} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

解の積は \(49\)、和は2t。積が0ではないので逆数が定義できる。

\[ \boxed{\frac1\alpha+\frac1\beta=\frac{2t}{49}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。