熊本大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第021回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。基本事項から標準問題まで、各大問の3小問で段階的に確認します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 複素数の回転と正三角形(17点)

複素数平面で \(A=32,B=32i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(5点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(7点)


第2問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{32+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{32n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第3問 対数の真数条件と単調性(17点)

\(F(x)=\log_2x+\log_2(x-32)\) を考える。

(1)定義域を求めなさい。(5点)

(2)\(F(x)=\log_2 2048\) を解きなさい。(5点)

(3)\(F(x)\le\log_2 2048\) を解きなさい。(7点)


第4問 委員選出と余事象の数え上げ(17点)

男子32人、女子32人から、区別のない委員3人を選ぶ。

(1)すべての選び方の数を求めなさい。(5点)

(2)女子2人、男子1人の選び方の数を求めなさい。(5点)

(3)男女がともに含まれる選び方の数を求めなさい。(7点)


第5問 内積・角度とベクトルの射影(16点)

\[ \mathbf a=(32,1),\ \mathbf b=(1,32) \]

とする。

(1)内積と、それぞれの大きさを求めなさい。(4点)

(2)2つのベクトルのなす角の余弦を求めなさい。(4点)

(3)実数tに対し、|a−tb|²の最小値とそのときのtを求めなさい。(8点)


第6問 二次関数の頂点・解・不等式(16点)

実数全体で \(f(x)=x^2-64x+992\) を考える。

(1)平方完成して最小値とそれをとる値を求めなさい。(4点)

(2)方程式f(x)=0の解を求めなさい。(4点)

(3)不等式f(x)≤0を解きなさい。(8点)


解答・解説

第1問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=16(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|B-A|=32\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=512\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{16}{3}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\frac{32}{3}\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{32+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{32+j/n} \]

は \(g(x)=1/(32+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{32+x}\,dx=[\frac23(32+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(33\sqrt{33}-128\sqrt{2})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{32+x}\,dx=[\log(32+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{33}{32}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 対数の真数条件と単調性

(1)

2つの真数がともに正になる条件の共通範囲をとる。

\[ \boxed{x>32} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積の対数にまとめると \(x(x-32)=2048\)。2つの根のうち真数条件を満たすものを選ぶ。

\[ \boxed{x=64} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底が1より大きいため、各対数は定義域内で増加する。等号となる点までが解となる。

\[ \boxed{32<x\le64} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 委員選出と余事象の数え上げ

(1)

全員から3人を選ぶ組合せを用いる。

\[ \boxed{41664} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

女子から2人を選び、男子から1人を選ぶ。選択を組み合わせるので積をとる。

\[ \boxed{15872} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

全員が男子、全員が女子の2つの余事象は重ならない。全体から両方を引く。

\[ \boxed{31744} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 内積・角度とベクトルの射影

(1)

対応する成分の積の和が内積。大きさは成分の2乗和の平方根。

\[ \boxed{\mathbf a\cdot\mathbf b=64,\quad |\mathbf a|=|\mathbf b|=\sqrt{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

内積を2つのベクトルの大きさの積で割る。

\[ \boxed{\frac{64}{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ |\mathbf a-t\mathbf b|^2=1025t^2-128t+1025 \]

。平方完成して頂点を求める。

\[ \boxed{\min=\frac{1046529}{1025},\quad t=\frac{64}{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 二次関数の頂点・解・不等式

(1)

\(f(x)=(x-32)^2-32\)。平方は非負なので頂点で最小になる。

\[ \boxed{\min f=-32,\quad x=32} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\((x-32)^2=32\) より、平方根の正負を両方とる。

\[ \boxed{x=32\pm\sqrt{32}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

上に開く放物線の値が非正になるのは、2つの零点の間(端点を含む)である。

\[ \boxed{32-\sqrt{32}\le x\le 32+\sqrt{32}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。