甲南大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第068回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。基本事項から標準問題まで、各大問の3小問で段階的に確認します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 内積・角度とベクトルの射影(17点)

\[ \mathbf a=(32,1),\ \mathbf b=(1,32) \]

とする。

(1)内積と、それぞれの大きさを求めなさい。(5点)

(2)2つのベクトルのなす角の余弦を求めなさい。(5点)

(3)実数tに対し、|a−tb|²の最小値とそのときのtを求めなさい。(7点)


第2問 剰余定理と三次式の因数分解(17点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(32)=0\)、\(P(-32)=65536\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(5点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(5点)

(3)P(x)を \(x-64\) で割った余りを求めなさい。(7点)


第3問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-32x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)


第4問 非復元抽出の組合せと期待値(17点)

袋に赤玉64個、青玉32個がある。玉を戻さず順に3個取り出す。赤玉の数をXとする。

(1)赤2個、青1個となる確率を求めなさい。(5点)

(2)赤玉の個数Xの期待値を求めなさい。(5点)

(3)赤2個、青1個だったという条件で、最初の玉が赤だった確率を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-32|=2|z+32|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 二次関数の頂点・解・不等式(16点)

実数全体で \(f(x)=x^2-64x+992\) を考える。

(1)平方完成して最小値とそれをとる値を求めなさい。(4点)

(2)方程式f(x)=0の解を求めなさい。(4点)

(3)不等式f(x)≤0を解きなさい。(8点)


解答・解説

第1問 内積・角度とベクトルの射影

(1)

対応する成分の積の和が内積。大きさは成分の2乗和の平方根。

\[ \boxed{\mathbf a\cdot\mathbf b=64,\quad |\mathbf a|=|\mathbf b|=\sqrt{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

内積を2つのベクトルの大きさの積で割る。

\[ \boxed{\frac{64}{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ |\mathbf a-t\mathbf b|^2=1025t^2-128t+1025 \]

。平方完成して頂点を求める。

\[ \boxed{\min=\frac{1046529}{1025},\quad t=\frac{64}{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-2048,\quad b=32768} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(P(x)=(x-32)\(x^2+32x-1024\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=32,16(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{163840} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-32x}(1-32x)\)。指数因子は正なので \(x=1/32\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{32},\quad\max f=\frac1{32e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{32x+1}{1024}e^{-32x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(32a+1)e^{-32a}}{1024}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(e^{-32a}\) と \(ae^{-32a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{1024}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 非復元抽出の組合せと期待値

(1)

色ごとに玉を選ぶ組合せの積を、全体から3個選ぶ組合せで割る。

\[ \boxed{\frac{2016}{4465}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

各回が赤である指示変数の和で表す。各回の周辺確率は2/3で、期待値の加法性を使う。

\[ \boxed{2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件の下で青玉の位置は3通りが等確率。最初が赤なのは残りの2通り。

\[ \boxed{\frac23} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-32)^2+y^2=4((x+32)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{160}{3})^2+y^2=\frac{16384}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(160/3\)、半径は \(128/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=96\ (z=-96),\quad\min|z|=\frac{32}{3}\ (z=-\frac{32}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-32w|=2|1+32w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{96})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{1}{576}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 二次関数の頂点・解・不等式

(1)

\(f(x)=(x-32)^2-32\)。平方は非負なので頂点で最小になる。

\[ \boxed{\min f=-32,\quad x=32} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\((x-32)^2=32\) より、平方根の正負を両方とる。

\[ \boxed{x=32\pm\sqrt{32}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

上に開く放物線の値が非正になるのは、2つの零点の間(端点を含む)である。

\[ \boxed{32-\sqrt{32}\le x\le 32+\sqrt{32}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。