神戸大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第081回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le19\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{19}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第2問 抽出方法と条件付き確率(17点)

袋に赤玉 \(19\) 個、青玉 \(38\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)


第3問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le19\) とする。\(0\le x\le19\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第4問 複素数の回転と正三角形(17点)

複素数平面で \(A=19,B=19i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(5点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(7点)


第5問 定義域のある二次関数とパラメータ(16点)

\(0\le x\le 38\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+361\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(4点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(4点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(8点)


第6問 放物線の接線と囲まれた面積(16点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-361)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(4点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<19\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log19+1}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((19-1)/(57-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{3}{28}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{38(38-1)}{57(57-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{9}{47}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(19-1)<95-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{9}{47}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le19\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{19}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{361}{2}a+\frac{6859}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{361}{2}\)。定義域内で \(a=19/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{19}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{6859}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{19}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|B-A|=19\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{361}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{19}{6}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\frac{19}{3}\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+361-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}361&t\le0\\361-t^2&0<t<38\\1805-76t&t\ge38\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-19\le t\le 19\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le19} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

判別式より \(t>19\) または \(t<-19\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>19\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(38)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(1805-76t\)。

\[ \boxed{19<t\le \frac{95}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=361\)。

\[ \boxed{y=38x-361,\quad y=-38x-361} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

接点は \((\pm19,361)\)。底辺の長さは \(38\)、Pから底辺までの高さは \(722\)。

\[ \boxed{13718} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-19)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{19}(x-19)^2\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{13718}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。