神戸大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第063回
この回のテストポイント
- 第1問:回転軸を変える体積計算
- 第2問:停止する試行と期待値の連立
- 第3問:逆数で線形化し差を足す
- 第4問:双曲線の接線と不変な面積
- 第5問:二次方程式の解の符号
- 第6問:余弦定理・面積・正弦定理
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 回転軸を変える体積計算(17点)
\(0\le x\le16\) で曲線 \(y=x(16-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。
(1)Dの面積を求めなさい。(5点)
(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)
(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)
第2問 停止する試行と期待値の連立(17点)
表の確率が \(1/16\)、裏の確率が \(15/16\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。
(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)
(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)
(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)
第3問 逆数で線形化し差を足す(17点)
で数列を定める。
(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(7点)
第4問 双曲線の接線と不変な面積(17点)
第1象限の双曲線 \\(xy=256\\) 上の点 \(P(t,256/t)\)、\(t>0\) を考える。
(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)
(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)
第5問 二次方程式の解の符号(16点)
実数tに対し \\(x^2-2tx+256=0\\) を考える。
(1)実数解をもつtの範囲を求めなさい。(4点)
(2)異なる2つの正の実数解をもつtの範囲を求めなさい。(4点)
(3)2つの実数解をα,βとするとき、逆数の和をtで表しなさい。(8点)
第6問 余弦定理・面積・正弦定理(16点)
三角形ABCでAB=16、AC=32、角A=60°とする。
(1)BCを求めなさい。(4点)
(2)三角形の面積を求めなさい。(4点)
(3)外接円の半径を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 回転軸を変える体積計算
(1)
非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{16}x(16-x)\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切り口は半径 \(x(16-x)\) の円。
。展開して項別に積分する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(0\le y\le256/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(16\pm\sqrt{256-4y})/2\)。切り口は環で、面積は
。これをyについて積分する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 停止する試行と期待値の連立
(1)
2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(p=1/16,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
1回の表までの平均は \(16\) 回なので合計2回の表までの平均は \(32\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 逆数で線形化し差を足す
(1)
初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
漸化式から
。和をとると中間の項が消える。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 双曲線の接線と不変な面積
(1)
\(y=256/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-256/t=-256(x-t)/t^2\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(2t\) と \(512/t\)。その積が \(1024\) で一定なので、面積も一定となる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
相加相乗平均より \(2t+512/t\ge64\)。等号は \(t=16\) のとき。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 二次方程式の解の符号
(1)
判別式は \(4(t^2-256)\)。0以上となる範囲を求める。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
解の積は正で、和が正なら両方正になる。重解を除くため判別式は正とする。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
解の積は \(256\)、和は2t。積が0ではないので逆数が定義できる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 余弦定理・面積・正弦定理
(1)
余弦定理で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
2辺とその間の角から、辺の積と正弦の半分で面積を計算する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
正弦定理で、BCを角Aの正弦の2倍で割る。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。