関西医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第094回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le18\) とする。\(0\le x\le18\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^18=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{17}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{17}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{17}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第3問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{36}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{37}\) を求めなさい。(7点)


第4問 剰余定理と三次式の因数分解(17点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(18)=0\)、\(P(-18)=11664\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(5点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(5点)

(3)P(x)を \(x-36\) で割った余りを求めなさい。(7点)


第5問 等周条件と三角形の面積(16点)

周の長さが \(108\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(4点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(4点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 停止する試行と期待値の連立(16点)

表の確率が \(1/18\)、裏の確率が \(17/18\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(4点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(4点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le18\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{18}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-162a+1944} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-162\)。定義域内で \(a=18/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=9\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=972(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(18\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{17}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{18}+i\sin\frac{2\pi j}{18},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{36} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^18-1=(z-1)\prod_{j=1}^{17}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{17}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{18} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(18\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{2268783825}{34359738368}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(18\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{17179869184}{83945001525}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-648,\quad b=5832} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(P(x)=(x-18)\(x^2+18x-324\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=18,9(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{29160} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=108-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=108-2a,\quad 27<a<54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=54(54-a)^2(2a-54)\)。微分すると \((S^2)'=324(54-a)(36-a)\)。存在範囲で \(a=36\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=36,\quad S_{\max}=324\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

半周長は \(54\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=54r\)。

\[ \boxed{r=6\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{324},\quad P(T=3)=\frac{17}{5832}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(p=1/18,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{342} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

1回の表までの平均は \(18\) 回なので合計2回の表までの平均は \(36\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=36,\quad\text{差}=306} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。