関西医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第002回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-48x\) の \(x=4\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^4=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{3}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{3}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{3}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第3問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{4+\frac jn} \]

、\(B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{4n+j}\) とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第4問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 8\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+16\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第5問 等周条件と三角形の面積(16点)

周の長さが \(24\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(4点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(4点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 抽出方法と条件付き確率(16点)

袋に赤玉 \(4\) 個、青玉 \(8\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(4点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(4点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(4)=0\) なので \(l:y=-128\)。差は \((x-4)^2(x+8)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-8,-128),\quad(4,-128)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-8,4]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-8}^{4}(x^3-48x+128)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-24x^2+128x\\)。

\[ \boxed{1728} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は \(\int_0^{4}(f(x)+128)\,dx=192\)。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(4\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{3}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{4}+i\sin\frac{2\pi j}{4},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{8} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^4-1=(z-1)\prod_{j=1}^{3}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{3}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{4} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{4+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{4+j/n} \]

は \(g(x)=1/(4+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{4+x}\,dx=[\frac23(4+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(5\sqrt{5}-8)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{4+x}\,dx=[\log(4+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{5}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+16-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}16&t\le0\\16-t^2&0<t<8\\80-16t&t\ge8\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-4\le t\le 4\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>4\) または \(t<-4\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>4\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(8)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(80-16t\)。

\[ \boxed{4<t\le 5} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=24-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=24-2a,\quad 6<a<12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=12(12-a)^2(2a-12)\)。微分すると \((S^2)'=72(12-a)(8-a)\)。存在範囲で \(a=8\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=8,\quad S_{\max}=16\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

半周長は \(12\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=12r\)。

\[ \boxed{r=\frac{4}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((4-1)/(12-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{1}{11}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{8(8-1)}{12(12-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{3}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(4-1)<20-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{3}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。