近畿大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第082回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。基本事項から標準問題まで、各大問の3小問で段階的に確認します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-29|=2|z+29|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第2問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を29回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第3問 データの変換と分散(17点)

5個のデータは \(27,28,29,30,31\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。

(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(5点)

(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(5点)

(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(7点)


第4問 内分点・内積・三角形の面積(17点)

A(0,0)、B(58,0)、C(0,58)とする。PはABの中点、QはBCをBQ:QC=1:2に内分する点とする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)ベクトルAPとAQの内積を求めなさい。(5点)

(3)三角形APQの面積を求めなさい。(7点)


第5問 対数の真数条件と単調性(16点)

\(F(x)=\log_2x+\log_2(x-29)\) を考える。

(1)定義域を求めなさい。(4点)

(2)\(F(x)=\log_2 1682\) を解きなさい。(4点)

(3)\(F(x)\le\log_2 1682\) を解きなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-29x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-29)^2+y^2=4((x+29)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{145}{3})^2+y^2=\frac{13456}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(145/3\)、半径は \(116/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=87\ (z=-87),\quad\min|z|=\frac{29}{3}\ (z=-\frac{29}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-29w|=2|1+29w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{87})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{7569}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(29\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{203}{268435456}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{536870911}{536870912}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{406}{536870911}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 データの変換と分散

(1)

平均は中央の \(29\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。

\[ \boxed{\bar x=29,\quad V_x=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。

\[ \boxed{\bar y=61,\quad V_y=8} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。

\[ \boxed{r=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 内分点・内積・三角形の面積

(1)

中点は両端の座標の平均。内分点は2B+Cを3で割る。

\[ \boxed{P=(29,0),\quad Q=(\frac{116}{3},\frac{58}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

始点Aは原点なので位置ベクトル同士の内積を計算する。

\[ \boxed{\frac{3364}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

APを底辺にし、Qのy座標を高さにして面積を求める。

\[ \boxed{\frac{841}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 対数の真数条件と単調性

(1)

2つの真数がともに正になる条件の共通範囲をとる。

\[ \boxed{x>29} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

積の対数にまとめると \(x(x-29)=1682\)。2つの根のうち真数条件を満たすものを選ぶ。

\[ \boxed{x=58} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

底が1より大きいため、各対数は定義域内で増加する。等号となる点までが解となる。

\[ \boxed{29<x\le58} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-29x}(1-29x)\)。指数因子は正なので \(x=1/29\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{29},\quad\max f=\frac1{29e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{29x+1}{841}e^{-29x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(29a+1)e^{-29a}}{841}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-29a}\) と \(ae^{-29a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{841}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。