慶應義塾大学 総合政策・環境情報・数学選択 数学記述模試 第025回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 空間の垂線と四面体(25点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(24,0,0),B(0,48,0),C(0,0,72) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(7点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(7点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(11点)


第2問 三次方程式の実数解の個数(25点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-1728x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(7点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(7点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(11点)


第3問 絶対値を含む面積の最適化(25点)

\(0\le a\le24\) とする。\(0\le x\le24\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(7点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(7点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(11点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(25点)

\(24\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(7点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(7点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=144} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=144\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{864}{49},\frac{432}{49},\frac{288}{49}),\quad OH=\frac{144}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

底面OABの面積は \(576\)、Cからこの底面までの高さは \(72\) なので体積は \(13824\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{2016} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-24)(x+24)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-24\) で極大、\(x=24\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }27648,\quad\text{極小値 }-27648} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-27648<a<27648} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(a=27648\) では \(f(x)-a=(x-48)(x+24)^2\)。\(a=-27648\) では \(f(x)-a=(x+48)(x-24)^2\)。

\[ \boxed{a=27648:x=-24,48;\quad a=-27648:x=-48,24} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le24\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{24}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-288a+4608} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(S'(a)=a^2-288\)。定義域内で \(a=24/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=12\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=2304(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると

\[ D_{24}=228250211305338670494289 \]

。全割当ては \(24!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{9923922230666898717143}{26976017466662584320000}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/24\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。