慶應義塾大学 総合政策・環境情報・数学選択 数学記述模試 第023回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 円の弦と三角形の面積の最大化(25点)

円 \\(x^2+y^2=576\\) の内部の点 \(Q(12,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(7点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(7点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(11点)


第2問 三角関数を二次関数に置き換える(25点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+24\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(7点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(7点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=24\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(11点)


第3問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(25点)

\(a_1=24,\ a_{n+1}=2a_n+24\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(7点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(7点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(11点)


第4問 停止する試行と期待値の連立(25点)

表の確率が \(1/24\)、裏の確率が \(23/24\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(7点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(7点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=12\) を円の式に代入する。\\(y^2=432\\)。

\[ \boxed{(12,\pm 12\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

直線は \(mx-y-12m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{576m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{576-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=24\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le24/2\)。面積の2乗は \(d^2(576-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(576-s)\) は \(0\le s\le576/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=144\sqrt{3},\quad x=12} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=24+t-48t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

平方完成より

\[ f=24+\frac1{192}-48(t-\frac1{96})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=24\)、\(f(1)=-23\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{4609}{192}\ (\sin\theta=\frac1{96}),\quad\min f=-23\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(t-48t^2=0\) の解は0と \(1/48\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{48}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+24=2(a_n+24)\) なので \(a_n+24=48\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=24(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=24(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(a_j/2^j=24(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{24(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{576},\quad P(T=3)=\frac{23}{13824}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(p=1/24,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{600} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

1回の表までの平均は \(24\) 回なので合計2回の表までの平均は \(48\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=48,\quad\text{差}=552} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。