慶應義塾大学 総合政策・環境情報・数学選択 数学記述模試 第004回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 等周条件と三角形の面積(25点)

周の長さが \(162\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(7点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(7点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(11点)


第2問 剰余定理と三次式の因数分解(25点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(27)=0\)、\(P(-27)=39366\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(7点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(7点)

(3)P(x)を \(x-54\) で割った余りを求めなさい。(11点)


第3問 三項間漸化式と互いに素の証明(25点)

\[ a_1=1,\ a_2=28,\ a_{n+2}=28a_{n+1}-27a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(7点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(7点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(11点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(25点)

\(27\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(7点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(7点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=162-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=162-2a,\quad \frac{81}{2}<a<81} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=81(81-a)^2(2a-81)\)。微分すると \((S^2)'=486(81-a)(54-a)\)。存在範囲で \(a=54\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=54,\quad S_{\max}=729\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

半周長は \(81\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=81r\)。

\[ \boxed{r=9\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-1458,\quad b=19683} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(P(x)=(x-27)\(x^2+27x-729\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=27,\frac{27}{2}(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{98415} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=27(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(27\) なので \(a_{n+1}-a_n=27^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{27^n-1}{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

一般項を代入して \(1/(27-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{27(27^n-1)-26n}{676}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=27a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-27a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると

\[ D_{27}=4005791208408693667174771274 \]

。全割当ては \(27!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{14006262966463963871240459}{38072970106357874688000000}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/27\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。