慶應義塾大学 理工学部 数学記述模試 第060回
この回のテストポイント
- 第1問:回転軸を変える体積計算
- 第2問:反復試行と条件付き確率
- 第3問:楕円の接線と切片・回転体
- 第4問:三項間漸化式と互いに素の証明
- 第5問:円の弦と三角形の面積の最大化
- 第6問:剰余定理と三次式の因数分解
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 回転軸を変える体積計算(17点)
\(0\le x\le11\) で曲線 \(y=x(11-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。
(1)Dの面積を求めなさい。(5点)
(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)
(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)
第2問 反復試行と条件付き確率(17点)
公平な硬貨を11回投げる。表の回数をXとする。
(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)
(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)
(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)
第3問 楕円の接線と切片・回転体(17点)
楕円
の第1象限の点 \(P(22\cos t,11\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。
(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)
(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)
第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)
とする。
(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)
第5問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)
円 \\(x^2+y^2=121\\) の内部の点 \(Q(\frac{11}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)
第6問 剰余定理と三次式の因数分解(16点)
\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(11)=0\)、\(P(-11)=2662\) とする。
(1)a,bを求めなさい。(4点)
(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(4点)
(3)P(x)を \(x-22\) で割った余りを求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 回転軸を変える体積計算
(1)
非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{11}x(11-x)\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切り口は半径 \(x(11-x)\) の円。
。展開して項別に積分する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(0\le y\le121/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(11\pm\sqrt{121-4y})/2\)。切り口は環で、面積は
。これをyについて積分する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 反復試行と条件付き確率
(1)
表が出る2回を選ぶ方法は \(11\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 楕円の接線と切片・回転体
(1)
楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(22/\cos t\)、\(11/\sin t\)。面積は \(121/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
切り口の半径の2乗は \(121\(1-x^2/484\)\)。\(-22\le x\le22\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 三項間漸化式と互いに素の証明
(1)
。初めの差は \(11\) なので \(a_{n+1}-a_n=11^n\)。初項に差の和を加える。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入して \(1/(11-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
一般項から \(a_{n+1}=11a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-11a_n=1\) を割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=\frac{11}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{363}{4}\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
直線は \(mx-y-\frac{11}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{121m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{121-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le11/2\)。面積の2乗は \(d^2(121-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(121-s)\) は \(0\le s\le121/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 剰余定理と三次式の因数分解
(1)
2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(P(x)=(x-11)\(x^2+11x-121\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。