慶應義塾大学 医学部 数学記述模試 第040回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-27x\) の \(x=3\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第2問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(3,0,0),B(0,6,0),C(0,0,9) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第3問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-27x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第4問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{36}+\frac{y^2}{9}=1 \]

の第1象限の点 \(P(6\cos t,3\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を3回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-3x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(3)=0\) なので \(l:y=-54\)。差は \((x-3)^2(x+6)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-6,-54),\quad(3,-54)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-6,3]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-6}^{3}(x^3-27x+54)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{27}{2}x^2+54x\\)。

\[ \boxed{\frac{2187}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{3}(f(x)+54)\,dx=\frac{243}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=18} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=18\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{108}{49},\frac{54}{49},\frac{36}{49}),\quad OH=\frac{18}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(9\)、Cからこの底面までの高さは \(9\) なので体積は \(27\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{63}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-3)(x+3)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-3\) で極大、\(x=3\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }54,\quad\text{極小値 }-54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-54<a<54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=54\) では \(f(x)-a=(x-6)(x+3)^2\)。\(a=-54\) では \(f(x)-a=(x+6)(x-3)^2\)。

\[ \boxed{a=54:x=-3,6;\quad a=-54:x=-6,3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{6}+\frac{y\sin t}{3}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(6/\cos t\)、\(3/\sin t\)。面積は \(9/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=18,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(9\(1-x^2/36\)\)。\(-6\le x\le6\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{72\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(3\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{3}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{7}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{3}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-3x}(1-3x)\)。指数因子は正なので \(x=1/3\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{3},\quad\max f=\frac1{3e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{3x+1}{9}e^{-3x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(3a+1)e^{-3a}}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-3a}\) と \(ae^{-3a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。