慶應義塾大学 医学部 数学記述模試 第022回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=25,\ a_{n+2}=25a_{n+1}-24a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第2問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=576\\) の内部の点 \(Q(12,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第3問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 48\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+576\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第4問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=576\\) 上の点 \(P(t,576/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を24回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 対数の評価と部分積分(16点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le24\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(4点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(4点)

(3)

\[ \int_1^{24}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=24(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(24\) なので \(a_{n+1}-a_n=24^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{24^n-1}{23}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(24-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{24(24^n-1)-23n}{529}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=24a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-24a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=12\) を円の式に代入する。\\(y^2=432\\)。

\[ \boxed{(12,\pm 12\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-12m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{576m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{576-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=24\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le24/2\)。面積の2乗は \(d^2(576-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(576-s)\) は \(0\le s\le576/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=144\sqrt{3},\quad x=12} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+576-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}576&t\le0\\576-t^2&0<t<48\\2880-96t&t\ge48\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-24\le t\le 24\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le24} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>24\) または \(t<-24\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>24\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(48)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(2880-96t\)。

\[ \boxed{24<t\le 30} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=576/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-576/t=-576(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{576}=2,\quad(2t,0),(0,1152/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1152/t\)。その積が \(2304\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1152} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1152/t\ge96\)。等号は \(t=24\) のとき。

\[ \boxed{\min=96,\quad P=(24,24)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(24\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{69}{4194304}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{16777215}{16777216}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{92}{5592405}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<24\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log24+1}{24}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。