慶應義塾大学 医学部 数学記述模試 第002回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=28,\ a_{n+2}=28a_{n+1}-27a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第2問 放物線の接線と囲まれた面積(17点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-729)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(5点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(7点)


第3問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-2187x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第4問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=729\\) 上の点 \(P(t,729/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を27回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-27x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=27(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(27\) なので \(a_{n+1}-a_n=27^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{27^n-1}{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(27-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{27(27^n-1)-26n}{676}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=27a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-27a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=729\)。

\[ \boxed{y=54x-729,\quad y=-54x-729} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

接点は \((\pm27,729)\)。底辺の長さは \(54\)、Pから底辺までの高さは \(1458\)。

\[ \boxed{39366} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-27)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{27}(x-27)^2\,dx\)。

\[ \boxed{13122} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-27)(x+27)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-27\) で極大、\(x=27\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }39366,\quad\text{極小値 }-39366} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-39366<a<39366} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=39366\) では \(f(x)-a=(x-54)(x+27)^2\)。\(a=-39366\) では \(f(x)-a=(x+54)(x-27)^2\)。

\[ \boxed{a=39366:x=-27,54;\quad a=-39366:x=-54,27} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=729/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-729/t=-729(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{729}=2,\quad(2t,0),(0,1458/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1458/t\)。その積が \(2916\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1458} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1458/t\ge108\)。等号は \(t=27\) のとき。

\[ \boxed{\min=108,\quad P=(27,27)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(27\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{351}{134217728}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{134217727}{134217728}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{351}{134217727}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-27x}(1-27x)\)。指数因子は正なので \(x=1/27\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{27},\quad\max f=\frac1{27e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{27x+1}{729}e^{-27x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(27a+1)e^{-27a}}{729}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-27a}\) と \(ae^{-27a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{729}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。