慶應義塾大学 経済学部・A方式 数学記述模試 第085回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 抽出方法と条件付き確率(25点)

袋に赤玉 \(16\) 個、青玉 \(32\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(7点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(7点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(11点)


第2問 空間の垂線と四面体(25点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(16,0,0),B(0,32,0),C(0,0,48) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(7点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(7点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(11点)


第3問 逆数で線形化し差を足す(25点)

\[ a_1=1/16,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(7点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(7点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(11点)


第4問 剰余定理と三次式の因数分解(25点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(16)=0\)、\(P(-16)=8192\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(7点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(7点)

(3)P(x)を \(x-32\) で割った余りを求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((16-1)/(48-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{5}{47}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{32(32-1)}{48(48-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{15}{79}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(16-1)<80-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{15}{79}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=96} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=96\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{576}{49},\frac{288}{49},\frac{192}{49}),\quad OH=\frac{96}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

底面OABの面積は \(256\)、Cからこの底面までの高さは \(48\) なので体積は \(4096\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{896} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+15}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{16}-\frac1{n+16}=\frac{n}{16(n+16)}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+16}{16}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-512,\quad b=4096} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(P(x)=(x-16)\(x^2+16x-256\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=16,8(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{20480} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。