慶應義塾大学 経済学部・A方式 数学記述模試 第002回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 反射による経路の数え上げ(25点)

数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(28\) 回動かす。

(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(7点)

(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(7点)

(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(11点)


第2問 等周条件と三角形の面積(25点)

周の長さが \(84\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(7点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(7点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(11点)


第3問 三項間漸化式と互いに素の証明(25点)

\[ a_1=1,\ a_2=15,\ a_{n+2}=15a_{n+1}-14a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(7点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(7点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(11点)


第4問 対数方程式の存在条件(25点)

\(\log_2 x+\log_2(14-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(7点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(7点)

(3)\(a=\log_2 \frac{147}{4}\) のとき、すべての解を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 反射による経路の数え上げ

(1)

右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(14\) 回。右への移動の位置を選ぶ。

\[ \boxed{40116600} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(15\) 回、左が \(13\) 回なので \(\binom{28}{13}\) 個。全体から差し引く。

\[ \boxed{2674440} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{28}{14}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/15\)。

\[ \boxed{\frac{1}{15}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=84-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=84-2a,\quad 21<a<42} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=42(42-a)^2(2a-42)\)。微分すると \((S^2)'=252(42-a)(28-a)\)。存在範囲で \(a=28\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=28,\quad S_{\max}=196\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

半周長は \(42\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=42r\)。

\[ \boxed{r=\frac{14}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=14(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(14\) なので \(a_{n+1}-a_n=14^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{14^n-1}{13}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

一般項を代入して \(1/(14-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{14(14^n-1)-13n}{169}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=14a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-14a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<14\)。\(x(14-x)=196/4-(x-14/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,196/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<14,\quad a\le\log_2 49} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 49:2\text{個};\quad a=\log_2 49:1\text{個};\quad a>\log_2 49:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(x(14-x)=\frac{147}{4}\) を解く。2つの解の和は \(14\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{7}{2},\ \frac{21}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。