慶應義塾大学 商学部・A方式 数学記述模試 第072回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 剰余定理と三次式の因数分解(25点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(27)=0\)、\(P(-27)=39366\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(7点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(7点)

(3)P(x)を \(x-54\) で割った余りを求めなさい。(11点)


第2問 重解を使う三次曲線の面積(25点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-2187x\) の \(x=27\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(7点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(7点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(11点)


第3問 停止する試行と期待値の連立(25点)

表の確率が \(1/27\)、裏の確率が \(26/27\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(7点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(7点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(11点)


第4問 等周条件と三角形の面積(25点)

周の長さが \(162\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(7点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(7点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-1458,\quad b=19683} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(P(x)=(x-27)\(x^2+27x-729\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=27,\frac{27}{2}(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{98415} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(27)=0\) なので \(l:y=-39366\)。差は \((x-27)^2(x+54)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-54,-39366),\quad(27,-39366)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

区間 \([-54,27]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-54}^{27}(x^3-2187x+39366)\,dx \]

。原始関数は

\[ x^4/4-\frac{2187}{2}x^2+39366x \]

。

\[ \boxed{\frac{14348907}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{27}(f(x)+39366)\,dx=\frac{1594323}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{729},\quad P(T=3)=\frac{26}{19683}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(p=1/27,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{756} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

1回の表までの平均は \(27\) 回なので合計2回の表までの平均は \(54\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=54,\quad\text{差}=702} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=162-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=162-2a,\quad \frac{81}{2}<a<81} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=81(81-a)^2(2a-81)\)。微分すると \((S^2)'=486(81-a)(54-a)\)。存在範囲で \(a=54\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=54,\quad S_{\max}=729\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

半周長は \(81\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=81r\)。

\[ \boxed{r=9\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。