関西大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第093回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 6\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+9\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第2問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(3,0)、半径がともに3の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第3問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{36}+\frac{y^2}{9}=1 \]

の第1象限の点 \(P(6\cos t,3\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第4問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{6}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{7}\) を求めなさい。(7点)


第5問 停止する試行と期待値の連立(16点)

表の確率が \(1/3\)、裏の確率が \(2/3\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(4点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(4点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(8点)


第6問 重解を使う三次曲線の面積(16点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-27x\) の \(x=3\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(4点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(4点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+9-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}9&t\le0\\9-t^2&0<t<6\\45-12t&t\ge6\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-3\le t\le 3\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>3\) または \(t<-3\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>3\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(6)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(45-12t\)。

\[ \boxed{3<t\le \frac{15}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{3}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{3}{2},\frac{3}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{3}{2},-\frac{3}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{3\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{9}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{6}+\frac{y\sin t}{3}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(6/\cos t\)、\(3/\sin t\)。面積は \(9/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=18,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(9\(1-x^2/36\)\)。\(-6\le x\le6\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{72\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(3\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{5}{32}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(3\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{16}{35}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{9},\quad P(T=3)=\frac{2}{27}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(p=1/3,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

1回の表までの平均は \(3\) 回なので合計2回の表までの平均は \(6\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=6,\quad\text{差}=6} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(3)=0\) なので \(l:y=-54\)。差は \((x-3)^2(x+6)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-6,-54),\quad(3,-54)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

区間 \([-6,3]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-6}^{3}(x^3-27x+54)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{27}{2}x^2+54x\\)。

\[ \boxed{\frac{2187}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{3}(f(x)+54)\,dx=\frac{243}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。