関西大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第088回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 34\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+289\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第2問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(17,0,0),B(0,34,0),C(0,0,51) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第3問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^17=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{16}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{16}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{16}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第4問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{34}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{35}\) を求めなさい。(7点)


第5問 抽出方法と条件付き確率(16点)

袋に赤玉 \(17\) 個、青玉 \(34\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(4点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(4点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)


第6問 部分分数分解と有限和の評価(16点)

\(a_n=\frac1{(n+17)(n+18)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(4点)

(3)\(S_n\ge\frac1{36}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+289-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}289&t\le0\\289-t^2&0<t<34\\1445-68t&t\ge34\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-17\le t\le 17\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le17} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>17\) または \(t<-17\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>17\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(34)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(1445-68t\)。

\[ \boxed{17<t\le \frac{85}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=102} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=102\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{612}{49},\frac{306}{49},\frac{204}{49}),\quad OH=\frac{102}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(289\)、Cからこの底面までの高さは \(51\) なので体積は \(4913\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{2023}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(17\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{16}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{17}+i\sin\frac{2\pi j}{17},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{34} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^17-1=(z-1)\prod_{j=1}^{16}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{16}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{17} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(17\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{583401555}{8589934592}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(17\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{4294967296}{20419054425}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((17-1)/(51-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{8}{75}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{34(34-1)}{51(51-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{4}{21}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(17-1)<85-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{4}{21}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+17}-\frac1{n+18}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{18(n+18)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{18} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。