関西大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第082回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(6-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{27}{4}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第2問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(36\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=36\\) 上の点 \(P(t,36/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第4問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{6+\frac jn} \]

、\(B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{6n+j}\) とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第5問 停止する試行と期待値の連立(16点)

表の確率が \(1/6\)、裏の確率が \(5/6\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(4点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(4点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(8点)


第6問 重解を使う三次曲線の面積(16点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-108x\) の \(x=6\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(4点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(4点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<6\)。\(x(6-x)=36/4-(x-6/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,36/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<6,\quad a\le\log_2 9} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 9:2\text{個};\quad a=\log_2 9:1\text{個};\quad a>\log_2 9:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(6-x)=\frac{27}{4}\) を解く。2つの解の和は \(6\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{3}{2},\ \frac{9}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=36-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=36-2a,\quad 9<a<18} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=18(18-a)^2(2a-18)\)。微分すると \((S^2)'=108(18-a)(12-a)\)。存在範囲で \(a=12\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=12,\quad S_{\max}=36\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(18\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=18r\)。

\[ \boxed{r=2\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=36/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-36/t=-36(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{36}=2,\quad(2t,0),(0,72/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(72/t\)。その積が \(144\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{72} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+72/t\ge24\)。等号は \(t=6\) のとき。

\[ \boxed{\min=24,\quad P=(6,6)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{6+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{6+j/n} \]

は \(g(x)=1/(6+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{6+x}\,dx=[\frac23(6+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(7\sqrt{7}-6\sqrt{6})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{6+x}\,dx=[\log(6+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{7}{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{36},\quad P(T=3)=\frac{5}{216}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(p=1/6,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{42} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

1回の表までの平均は \(6\) 回なので合計2回の表までの平均は \(12\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=12,\quad\text{差}=30} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(6)=0\) なので \(l:y=-432\)。差は \((x-6)^2(x+12)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-12,-432),\quad(6,-432)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

区間 \([-12,6]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-12}^{6}(x^3-108x+432)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-54x^2+432x\\)。

\[ \boxed{8748} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

非負の横座標の部分は \(\int_0^{6}(f(x)+432)\,dx=972\)。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。