関西大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第061回
この回のテストポイント
- 第1問:データの変換と分散
- 第2問:等周条件と三角形の面積
- 第3問:双曲線の接線と不変な面積
- 第4問:三角関数の積分漸化式
- 第5問:抽出方法と条件付き確率
- 第6問:絶対値を含む面積の最適化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 データの変換と分散(17点)
5個のデータは \(17,18,19,20,21\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。
(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(5点)
(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(5点)
(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(7点)
第2問 等周条件と三角形の面積(17点)
周の長さが \(114\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。
(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)
(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)
(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)
第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)
第1象限の双曲線 \\(xy=361\\) 上の点 \(P(t,361/t)\)、\(t>0\) を考える。
(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)
(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)
第4問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{38}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{39}\) を求めなさい。(7点)
第5問 抽出方法と条件付き確率(16点)
袋に赤玉 \(19\) 個、青玉 \(38\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。
(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(4点)
(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(4点)
(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)
第6問 絶対値を含む面積の最適化(16点)
\(0\le a\le19\) とする。\(0\le x\le19\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(4点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(4点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 データの変換と分散
(1)
平均は中央の \(19\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 等周条件と三角形の面積
(1)
\(b=114-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=57(57-a)^2(2a-57)\)。微分すると \((S^2)'=342(57-a)(38-a)\)。存在範囲で \(a=38\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
半周長は \(57\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=57r\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 双曲線の接線と不変な面積
(1)
\(y=361/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-361/t=-361(x-t)/t^2\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(2t\) と \(722/t\)。その積が \(1444\) で一定なので、面積も一定となる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
相加相乗平均より \(2t+722/t\ge76\)。等号は \(t=19\) のとき。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(19\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(19\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 抽出方法と条件付き確率
(1)
最初の赤の確率は1/3、2個目は \((19-1)/(57-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{38(38-1)}{57(57-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(19-1)<95-1\) を用いる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le19\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(S'(a)=a^2-\frac{361}{2}\)。定義域内で \(a=19/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。