関西大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第057回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(32-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 192\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第2問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(32,0)、半径がともに32の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第3問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^32=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{31}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{31}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{31}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第4問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{64}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{65}\) を求めなさい。(7点)


第5問 抽出方法と条件付き確率(16点)

袋に赤玉 \(32\) 個、青玉 \(64\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(4点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(4点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)


第6問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(16点)

\(a_1=32,\ a_{n+1}=2a_n+32\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<32\)。\(x(32-x)=1024/4-(x-32/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,1024/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<32,\quad a\le\log_2 256} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 256:2\text{個};\quad a=\log_2 256:1\text{個};\quad a>\log_2 256:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(32-x)=192\) を解く。2つの解の和は \(32\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=8,\ 24} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(16\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(16,16\sqrt{3}),\quad Q=(16,-16\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{32\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{256\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(32\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{31}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{32}+i\sin\frac{2\pi j}{32},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{64} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^32-1=(z-1)\prod_{j=1}^{31}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{31}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{32} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(32\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{916312070471295267}{18446744073709551616}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(32\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{9223372036854775808}{59560284580634192355}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((32-1)/(96-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{31}{285}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{64(64-1)}{96(96-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{31}{159}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(32-1)<160-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{31}{159}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+32=2(a_n+32)\) なので \(a_n+32=64\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=32(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=32(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(a_j/2^j=32(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{32(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。